2009.07.27 Monday
お気に入りの場所で
鶴見区から南区に移り住んで12年が経つ。
小さい頃から祖父母に会いによく来ていたので馴染みがあり、
今ではこの町の雰囲気が気に入っている。
祖父のお墓参りへ行く時にいつも通り過ぎる公園の丘にそびえている
1本の大きな木がいつも気になっていた。
・・・なので最初の散歩はここの公園だった。
気になっただけあり、丘の木によりかかりながら見下ろす
南区の町並みや遠くに見える横浜らしい風景はすぐに私の
お気に入りの場所となった。
嫌なことがあってもここにいると気持ちが落ち着いてくる。
そして好きなだけボケーっとできる
昔、友達から
”いつも遠いところへ旅するのもいいけれど、
身近にあるいいものを見るのことも大事だよ。
あなたは近くにあるいいものを見ようとしていない・・・”
と言われたことをボケーっとしていた時にふと思い出し、
四季を通じてこの丘にそびえる木の姿や丘から見える風景を撮りはじめた。
日の出と共に浮かび上がる横浜らしい風景、
天気で変わる空と雲、日沈後の空のグラデーション、
夜になればネオンや家からの電気の明かりが夜景を作り出す。
春には桜が咲き、夏には緑が豊かになり蝉が鳴き、
秋には紅葉が美しく、冬には葉が散り空気が凛とする。
同じ場所なのに時間帯、季節が違うと見え方が様々。
当たり前なことだけど、実際に目にしてみるとそれは
私にとっては すごい感動的な発見だった。
繰り返される毎日だけれど、同じ瞬間は2度はない。
そしてこの風景は私の生き方でまた感じ方も見え方も
違ってくるのだろう。
当時は友達の言った意味が深く理解できていなかったけど
やっとやっと10年以上も経ってわかることができた。
ありがとうの気持ちを伝えたい。